2025年7月 読書会だより-田口 晃
6月30日に、杉本さんの報告で、第2章を読みました。安倍の作った「2015年体制」について「自浄能力を失った国家」と言う視点から、三権のいくつかを検討しています。まず体制に仕上がりになりそうだった「検察」分野から・安倍の望んだ黒川検事総長は、検察内部の抵抗が強くを失敗しました。そこで、元来権限が強大(「起訴便宜主義」)な検察に、裏金を暴き、罰することが期待されていたのに、誠にお粗末な結果しか出せなかった。ついで国会内での追求という順番になったが、政倫審でお茶を濁しただけ。自民党内でのアリバイ的「処分」で終わった。政治資金規正法も肝心の企業献金禁止がもられない骨抜きの改正となっている。長期政権が腐敗するという命題は政治の世界の数少ない法則の一つです。それを防ぐ手段が政権交代であることを改めて確認しておきましょう。次回は第3章裏金国家です。財政のなかで裏金を動かしてゆく新たな経済・財政運営の手法に着目する、金子さんならではの分析に期待しましょう。
NPO推進北海道会議理事 田口晃