報告 第9回一杯の会

レッドリボンさっぽろ 村形潤さん
 2017年8月23日水曜日18:30~20:30、市民活動プラザ星園におきまして、第9回NPO交流一杯の会を開催しました。今回は「偏見と差別に取り組むということ」と題し、HIV陽性者の支援を長年行っているNPO法人レッドリボンさっぽろの事務局長の村形潤さんをお迎えしました。今回は、いつもと少しやり方を変え、ラジオパーソナリティーでもある村形さんに、参加者のほうが質問をしていく形で進行しました。いつも明るく、たくみにゲストの話を引き出している村形さんですが、小学校のころはあまりしゃべらず本ばかり読んでいたそうです。しかし、高校時代に放送部に入ったことがきっかけで、ラジオ局で勤め始めたそうです。25歳のときに経験した病気で、仕事を続けられなくなり、しばらくは家にいて世間との接触もなくなっていたそう。数か月たったある日、鏡で自分のやつれた姿をみて、このままではいけないと思ったとき、ラジオにゲストにきていたNPOの人たちを「あの人たち、生き生きとしていたな」と思い出し、それ以来フェアトレード、フリーペーパー、レインボーマーチなどいろいろなNPO、オルタナティブの活動に参加するようになったということです。

 村形さんは、レッドリボンさっぽろの活動について「HIVだけが問題であれば、実は今はそれほど大変なことでない。問題は、感染しているかもしれないという得体のしれない不安だったり、感染に起因する人間関係の変化、職場でそのことを言えるかどうかという選択を迫られることなど、心理的なものであったり社会的なものであったりする。当事者の抱える様々な生きずらさに取り組む一方で、社会への発信も必要だし、年齢に応じた学校における啓発・教育の必要性も訴えていきたい」と語りました。今後については、「時代の変化にあった相談業務を続けたい。HIVを取り巻く環境は大きく変わった。HIVで死ぬということはなくなった。逆にいうと、HIV感染した後も生きていかなければならないということ。陽性者の中には、感染が分かって自分から仕事を辞めてしまう人もいる。就労支援などにも取り組んでいきたい」と話しました。(事務局・高山)

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