報告・1/12SIB研究会
土谷和之氏(三菱総合研究所主任研究員) |
2017年1月12日(木)18時より、三菱総合研究所主任研究員の土谷和之氏をお迎えして、SIB研究会を開催しました。土谷氏の発表テーマは、ソーシャル・インパクト・ボンドの課題~インパクト、スキーム、評価」でした。ソーシャル・インパクト・ボンドをめぐる最近の潮流、課題、展望について説明していただきました。適用できる分野がヘルスケアなど一部に限られる懸念があり、NPO全体には波及しないのではないか、社会的インパクトが不確実で、狙い通りに行政コストの削減につながるか、評価手法が複雑すぎ、関係者の合意を得るのが困難にはならないかなどのご指摘をいただきました。研究会メンバーからは、「SIBが失敗したときのコストが投資家だけに負わされる
というのはどうなのか、目標の達成度に応じた連続的な償還の仕方もあるのではないか」「SIBの議論が為されることで、予防的な事業の評価が進展する期待がある」「成果志向は、従来の業務委託に取り入れられていくほうがよい」などの意見が出されました。